1000万超えが当たり前なキャンピングカー。日本のキャンピングカーユーザーは40代オーバーが大半をしめるている。しかし諦めきれなかった僕は、委託販売という形態に着目した。
新車で買うのは高すぎる。そう考えた僕は、中古車両を片っ端から見て行った。しかし、価格の落ちにくいキャンピングカーは1000万近くする車両ばかり。もちろん中古車屋の利益を考えると、下取りや買取価格から+100、200万は当たり前だから、新車とほとんど変わらない。
新たな中古車が掲載されることを待ち続け、ちょうど2ヶ月が経過した頃、とあるRVパークから一本の連絡があった。
「ハイマーをあり得ない価格で譲ってくれる社長がいます」
その頃はすでにジルにしか興味はなく、なんなら輸入車のキャンピングカーなんて寧ろ嫌い。
「うーん。ちょっと考えさせてください」
それまでハイマーについて何も調べたことはなく、いきなりの話だったため一旦詳細だけ聞いて保留とした。
輸入車は壊れやすく、修理する部品や工場がない。偏見をしっかりと持っていた僕は、そういった部分も含めて(故障時の対応)、徹底的に調べあげた。購入時の価格、維持費、売る時の価格、内装や生活の動線、ベース車であるフィアット・デュカトの諸元表との睨めっこ。普通の人ならここまではしないであろうところまで、変態の如く調べあげた。つづく